ERP導入判断に是非
ERPを導入するという判断が、いまいち判然としないまま プロジェクトがスタートしてしまい、プロジェクト半ばにして これでよかったのか?というメンバー・関係者の疑問に答えられない というプロジェクトをしばしば目にしますが、一度この著作の レベルの概要論でもかまわないので導入の是非および目的・アプローチを 明確化させておくことで整理されるケースが多いのではと考えます。 そんなに負荷も多くなく読める本ですし、一読しておいて損はないと 思います。
パラドクス
「ISO規格の導入とERPシステムの導入は、さまざまな点において似たプロジェクトである。(p.145)」としながらも、コンサルティング業務が非定型業務の典型であることを理由に著者の会社はISO規格の認証を数年で放棄している(同p.145)。そうだとすれば、ERPシステムも数年で放棄せざるを得ないシステムではないのですか?
この本の内容はもう少し先に評価される?
ERPパッケージの導入プロジェクトが頓挫したといった 話はたくさん転がっている。しかし、その一方で代表的な ERPパッケージは一時の勢いは衰えたとはいえ、販売を伸ばして いる。 本書は、ERPパッケージの狙いの本質、導入ユーザー側の 期待、そして、それら二つをどうマッチングさせるべきかにつ いて、説得力のある論理を展開している。 経営層の狙いと、オペレーションの効率化を目的とする狙いが 必ずしも両立しないというあたりの記述は大変読み応えがある。 しかし、だからといってここの企業にとってERPパッケージ を導入する選択が正しいと言えるかどうかはもうしばらく観察 しなければ分からないと思う。
ERP検討・導入時の必須図書
通常のERP本に比べて視点が一段高い。よって実務的な参考文書としてではなく・マネジメントレベルでのERP導入決断・プロジェクト参画者のミッション共有といった際の「啓蒙書」として使用されるべき本。関係者全てが目を通し、ERP導入の目的や判断方針を最初に徹底的に議論し共有化できれば失敗の確率は限りなく0に近くなるでしょう。
ERPの必要性を改めて解く
ERPを入れるとき、いろんな悩みや議論が噴出すると思います。どんな入れ方が良いのか?どれだけの機能を入れたらよいのか?などなど・・・・そんな問いに、答え方を提供してくれる本です。なんのためにどんな機能をどのように使っていくのか?それを考えるための最初の階段で読むと非常に役に立つと思います。
東洋経済新報社
ERPプロジェクト こうすれば成功する 図解 ERP入門―情報革命児ERPが日本的経営を変える SAP革命―財務会計から生産・販売・人事管理まであらゆる業務を変革する新しい情報技術 失敗しないERP導入ハンドブック ミッション・クリティカル―ERPからエンタープライズ・システムへ
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